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Non-Sleeping Beauty (播磨x八雲シリーズ)

前書き
S3 Project様への投稿作品。
自分なりに居眠り描写がなくなった理由として考えてみました
ちなみに時間軸はサバゲー前後です

この話はおにぎり連作構想の基点となる予定ですが、問題は移り気なせいで書きあがるかどうかと稚拙な文章力…

追記
プロットは仕上がりつつありますが、実力の無さから筆が進みません。
修行してきます。


 
Non-Sleeping Beauty
(播磨x八雲シリーズ?)



「近頃、八雲は本当に居眠りしなくなったよね」
昼休みにサラとおしゃべりしていると唐突に指摘された。

言われてみれば確かにそうだ。
「そうだね。最近は眠くならない…」

元々居眠りする事は多かったが、高校に入学してからは本当に酷かった。
所構わず、ずっと寝ている事がしばしばあった。
酷い時には寝過ごして買い物も失敗していた。

――きっとこの能力のせいなのだろう…。
高校生になると、いよいよ男の子は女の子への興味を隠さなくなった。
そういった目で見られる事に、私は大きな苦痛と重圧を感じていた。
なぜなら私に好意をもつ人間の心が読めてしまうから。

高校生になって、なぜかたくさん告白された。
そうすると視たくなくても視えてしまう。
純粋に想いを伝えたいと願う心も、
その先の展開を色々考えている、嫌な心も。

それどころか、普通の学校生活でも視線と心の声を感じることが多かった。
だから、あの頃は精神的にきつくて本当に疲れていた。

居眠りはその逃避行動だったのだろう。
眠っていれば、視線も声も視なくてすむから。
幸せでいられたから。

あのままだったら、私はダメになっていただろう。
でも、サラに出会えた。
――親友になってくれた。
サラが見守ってくれている安心感は精神を安定させ、重圧からも解放してくれた。

だから、心からお礼を言おう。
「きっとサラのお陰だよ。ありがとう」

サラも満面の笑みで答えてくれた。
「ふふ、ありがとう、八雲」
「お友達になった頃は本当に凄かったもんね。でも…、」

そこまでいうと、なぜか悪戯っぽいニヤニヤした微笑みに変わった。
「八雲が全然居眠りしなくなったのは、播磨先輩と交際し始めてからだよねー」

「え…、それは…違…」
反射的に答えて気付く。
本当に違うのか、と。

噂になって以降、告白されなくなったのは理解できる。
しかし、学校生活がより一層楽しいものになってきたのは……?
それに、漫画のお手伝いで3日間ほとんど寝ていないのに、不思議と眠気を感じなかったのは?
播磨さんのお陰で、私は強くなれたのかもしれない。
だから、発言を小さな声で訂正する。
「違……わないかも…」

しかし、親友は別の意味で取ったようだ。
「わお!遂に八雲が交際を認めた」

「え!それは違…」
と、言いかけた時、メールの着信音が鳴り響いた。

このメロディーは播磨さんから…。
つい、慌ててチェックしてしまう。

――明日の放課後、矢神神社に来てほしい――
相変わらず、用件のみで簡潔な文章だった。

「噂をすれば、だね。デートの約束?」

「だから、それは違…」
サラはデートと決め付けてちっとも耳を貸さないが、単なる漫画の打ち合わせだ。
でも…、今度会ったら播磨さんにお礼を言おう。
呼び出した事を済まなそうにしている播磨さんに、私も嬉しいんだと伝えよう。

メールの文章をどうしようか、言葉を捜す。
さまざまな言葉が脳裏を去来するが、結局送った文章は簡潔な一言だけだった。
―ー「待っています」、と。


   ◆  ◆  ◆


翌日の放課後、私は矢神神社にいた。
でも、気分はちょっと憂鬱だった。

原因は、打ち合わせ中止のメール。
なぜ、私はここに来たんだろう?
播磨さんは来るはずないのに…。

胸の内に妙な寂しさを感じて、私はそのままぼんやりしていた。
すると、メールを覗き見したのだろうか?サラがやってきた。
サラが冷やかし混じりに励ましてくれたが、妙な寂しさは消えなかった。

少し寒くなってきた季節のせいだろうか?
良く分からない。

でも、今度播磨さんに会えたら…、ちゃんと伝えよう。
そう思うと、不思議に寂しさは消えた。
「サラ、一緒に帰ろうか」

この時は気が付かなかった。
私の小さな幸せがなくなっていたことに。
メールが運んでくれた幸せが途絶えたことを。
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