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二人だけのヒミツ

S3 Project様への投稿作品。
初作品故の稚拙さ満載ですが、原点として飾っておきます。
今思えば無謀なことをしたものだ・・・

前書きと言う名の懺悔
勢いだけで書いたSS初作品です。
本編補完SSのつもりで書いたんですが、何か微妙に違うような…

おにぎりSSを書きたいと思いつつ、実力の無さが身にしみる日々です。


 
二人だけのヒミツ

 校内一の不良で手のつけられない乱暴者
 ――それがみんなの描く播磨さんのイメージ
 でも、私は違うような気がする。

 確かにちょっと怖いところはある。
 でもその仮面の下は、動物が好きで姉さんを大切に思ってくれているいい人
 ――それが私の播磨さんのイメージ

 そして、何とラブコメ漫画を描いている漫画家の卵
 ――これは二人だけのヒミツ


 他の人達なら笑ってしまうところなのかもしれない。
 あの播磨さんが漫画を描いているなんて。
 他人から聞かされたら、私だってそう思っただろう。
 だが、私はちょっとした偶然から播磨さんの原稿を見てしまった。
 そして、私が原稿を読んでいる時の怖い位に真剣な表情は、そんな感情を忘れさせた。
 真摯な気持ちには真摯に答えなければならない。
 
 私は正直、漫画はあまり詳しくない。
 しかし、播磨さんの漫画はなぜか心に染み透るものがあった。
 だから正直に答えた。面白かったと。

 播磨さんは信じていないようだった。

 私は言葉を続ける。
「ただ…、この主人公の男の子がちょっと…」
 播磨さんの表情が一層険しくなり、
「自分勝手で乱暴かも」
 この言葉で、気落ちしていくのがハッキリ分かる。

 そんな顔をしないで下さい。
 人がなんと言おうと、この作品は面白かったんです。
 だからちょっと恥ずかしかったけど、私は本音を話した。
「でも、みんなはどう思うか分からないけど、私はこういう男の子は好きです」

 そう。私が普段視てしまう男の子の心とは違った新鮮な感覚。
 そして、主人公の一途な想いは私をとても暖かな気持ちにしてくれた。
 でも、読んでいて変なところもあるので、私は更に言葉を続けた。

「あと…、この男の子はヒミツを相談できる相手が必要なんじゃありませんか」

 播磨さんは急に立ち上がる。
 やっぱり素人が口幅ったいことを言ってしまって怒ったのだ。
 私は精一杯謝る。

 だが、優しく肩に手をかけられて言われた言葉は想像と全く逆の言葉だった。
「それだ!こうしちゃいられねえ。描き直さねえと!」

 本当に意外だった。嬉しかった。
 こんな素人の意見を真剣に聞いてくれるなんて。
 そして、また読んで欲しいと言われるなんて。

 同じ学校とはいえ学年が違うので、連絡用に私と播磨さんはメアドを交換した。
 ちなみに私のアドレスを知っている人は女子でも少ない。
 姉さん、親友のサラ、部長の高野先輩ら友達数人程度。
 もちろん男の人に教えるのは初めて。

 でも、不思議と気恥ずかしさはなかった。
 真剣に物事に打ち込む人の役に立てるのが純粋に嬉しく、改良された作品を最初に読めるのが楽しみだったからかもしれない。


 とはいえ、この事を姉さんやサラに言うと誤解されそうなので黙っていよう。
 ――二人だけのヒミツ

 そして漫画の事は他言禁止になってしまったのはちょっと残念だった。
 でも、怖そうな男の子の秘密を共有した、初めての経験は楽しそうだったので了承した。
 ――二人だけのヒミツ

 心が視えない播磨さんとはなぜか本音で話せた。
 そして男の人と本音で話せるのは、とても楽しかったから。
 ――これは私だけのヒミツ


 まさか、このヒミツのせいで誤解が誤解を呼ぶことになろうとは夢にも思わなかった。
 そして、このヒミツが私の新しい世界を開く切欠だったことも――
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